人的保障の悲哀

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怖い怖い人的保証、FM09です。

始まりがあるものは全て、終わりがある。
表と裏。
光と闇。

そして・・・・
FA宣言と人的保証。

今日、西と住谷のFA移籍に伴う人的保証が発表された。

西はオリックスバファローズから阪神タイガースへ移籍したので、自動的に阪神タイガースからオリックスバファローズへの本人の意向100%無視の強制拉致(のようなもの)が発生する。

炭谷は埼玉西武ライオンズから東京読売ジャイアンツへ移籍したので、自動的に東京読売ジャイアンツから埼玉西武ライオンズへの本人の意向100%無視の強制拉致(のようなもの)が発生する。

阪神タイガースからオリックスバファローズに強制拉致(のようなもの)されたのは竹安大知投手(24)だ。3年目の24歳が突然所属チームに別れを告げて新しい環境に身を置くことになった。3年前のドラフト3位で阪神タイガースに入団し、3年後突然人的保証で他球団に移籍を余儀なくされたわけだ。

3年。

新しい環境で3年、自分には一体何が出来るだろうかと考えてしまう。

そもそもドラフト自体、人身売買(のようなもの)的に選手側には選択権が無い。買われる側の購入意思に承諾するか拒絶するかの2択しかなく、買われる先を選択する事ができない。

人的保証もそれと全く同じ、というか輪をかけて酷い。プロテクトされていないと引き取り側の引き取り意思に拒絶する事も出来ない。抗う事などできずに強奪されるしかない。

良くプロ野球選手は一個の商品と例えられるがまさにそれ。プロテクト外の選手はこのシステムに翻弄されるしかない様を見ていると何というか何の意思選択の自由も与えられない選手がまるで奴隷の様に思えてくる。

FAでの移籍は選手の意思で決定される。

FAの結果、発生する人的保証には選手の意思ではなく球団の意思のみが反映される。

悲しいよね。

1人の個人としてアイデンティティーがあるのに、いくら所属球団に愛着があっても他球団に強制移籍させられる。プロテクトを外れた時点で球団から見捨てられたと言えば言えるのだけれど本当に物の様に扱われる選手を目の当たりにすると思う所がある。

プロ野球のFA移籍の動向を今年から見始めた初心者なので今まで当たり前の様にやり取りされていたであろうFAシステムが怖くなってきた。

だってさ、こういうことだよ?

【事例1:サラリーマン】
入社して3年目のサラリーマンが仕事を覚えてきて仲間意識や人間関係も出来てきた。後輩も1人できてさあこれから!って時にいきなりライバル会社に転籍させられる。自分の意思など関係無しに。せっかく作り上げてきた仲間意識や人間関係がパー。地元に購入した家も貸し出す羽目に。

【事例2:新婚夫婦】
結婚して3年目の仲良し夫婦。3年経っても新婚当初の様にアツアツのカップル。子供も一人できてさあこれから2人目!って時にいきなり妻が旦那と付き合う前の元カレに拉致されて、仲良し夫婦は強制離婚。妻は元カレと強制結婚を余儀なくされる。せっかく3年経ってもアツアツだった夫婦関係がパー。2人の子供は妻と元カレに育てられる羽目に。旦那は一人寂しくバツイチ。

【事例3:サッカーチーム】
J2落ちして8年目のジェフ千葉。8年経ってもJ1に上がりたい気持ちは当時のまま。今年はやっと上がれそうな戦力が整った!って時にいきなりエースストライカーが柏レイソルに拉致されて、ジェフ千葉はまたしてもJ2残留。せっかく準備してきたJ1昇格時のイベントや下準備がパー。最低あと8年はJ2を這いずり回る羽目に。それをしり目に柏レイソルは1年でJ1復帰。

だいたいこんな感じだよ?【事例2】なんて特に酷いよね?でもこんな感じの事がこの平成の世に公然と行われているのだよ!全然平成じゃねーじゃねーか!乱世ですよ、乱世!
そーいえば次の年号は一体、、、。
忘年会で次の年号当てクイズやってみたいですな。

ほら、FAシステムが怖くなってきたでしょう?

オリックスはベテランとローテのピッチャーが2人居なくなったので、若くて将来性のある竹安大知投手(24)を人的保証してもらったのは見る目があるのだと思うが、竹安選手は大変だよね。浅村みたいに人見知りの性格だったらまた1から人間関係を構築するだけで精神力が疲弊してしまうかも。でもこのシステム上、頑張るしかないのだが。

東京読売ジャイアンツから埼玉西武ライオンズに強制拉致(のようなもの)されたのは内海哲也投手(36)だ。FM09は名前は聞いたことがあるがどんな選手か知らなかったので恒例の伊藤君チェックを行った。それによると過去良い選手「だった」投手らしい。なるほど調べてみると最近は2桁勝利はしていないが昔はジャイアンツのエースで顔だった選手らしい。

巨人としては2014年に広島から大竹寛をFAで獲得した際、人的補償で一岡竜司投手が流出して、一岡がその後大活躍した苦い経験上若手をプロテクトするしかなく、最近成績の芳しくない過去の顔の内海はプロテクト外にするしかなかったようだ。

お前は内海も知らないのか!と直井先生にダメだしを食らいそうだが、FM09は今年からパリーグを埼玉西武ライオンズを中心に少し見始めた位の初心者なので当たり前なのである。ま、偉そうに言う事でもないが。

色々思う所があるだろうが、竹安選手と内海選手には新しい環境で頑張って欲しい。特に内海選手には西武ライオンズで10勝してくれたら嬉しいんですけどね。

人生万事塞翁が馬というのがFM09の人生観。何が良かったか、何が悪かったのかは終わってみなければわからないですから。

11月後半からFA移籍について移籍する方の視点でばっかり見ていたけど、そのとばっちりを食う選手側の視点で物事をみる事をしていなかった。物事には2面性があるというのはホントだね。

いやぁ、プロ野球選手ってホント大変ですねっ!サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ~。

って話、でした。

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